インフルエンザの潜伏期と入院の必要性について

一般的な風邪の潜伏期間は5日から6日、原因となるのはRSウイルスやライノウイルスほか数百種類と言われ、多少熱が出ることはあっても高熱になることは稀で、症状もさほど重くならないのが特徴です。一方、インフルエンザの潜伏期間は1日から3日と、感染してから発症までが短いという特徴を持ち、重症化や合併症により入院を余儀なくされることもあります。原因となるのはインフルエンザウイルスのみですが、同じインフルエンザウイルスでもA型やB型、C型など数種類に分類されます。
飛沫感染や空気感染、接触感染によって感染しますが、多くは飛沫感染が原因とされます。口あるいは鼻から侵入し、粘膜にウイルスが付着した場合、粘膜の腺毛はウイルスを体外へ排出しようとしますが、一部は排出されずに残ります。更に免疫系は、好酸球などによって残存ウイルスの退治に取り掛かりますが、最後まで退治されなかったウイルスが体内の細胞で増殖することにより発病します。
インフルエンザウイルスに感染した細胞は、8時間後には100倍、24時間後には100万倍まで増えます。インフルエンザに感染してから発症するまでの、潜伏期が極端に短いのはこのためで、感染者が一人出ることで周辺地域に爆発的に拡がる原因になります。
インフルエンザに感染すると、諸症状に急激な進行が見られると共に、高熱や関節の痛み、寒気や筋肉痛のほか、気道にも炎症を起こすことがあり、入院が必要なほど重症状になることも少なくありません。また、ウイルスによって粘膜の細胞が損傷することで、他の細菌に感染しやすい状態になるため、肺炎など合併症を引き起こす可能性が高くなります。
高齢者や乳幼児のほか、一般の健康な成人であっても、既往症があったり症状が重い時には、無理せず入院し治療に専念することも一つの選択肢となります。